EP.14 ページ14
「あーありますよね、昔の知り合いにあったら昔のノリで話せるかって言われたら難しいですよね」
『改めて面と向かって話せなくなっちゃって…』
何でだろ…こんなにベラベラ話しちゃって良いものでもないのに
『向こうはきっと何とも思っていないとしても、私が怖がって逃げてしまうんです』
「ありますよね…」
『だから…いつも…私が…っ…』
「紅乃さん」
『…すみません…！取り乱しました…本当にすみません』
「こんなこと言ったらダメだと思うんですけど、紅乃さんも人間っぽいところあるんですね」
『人間っぽい…？』
「いや、いつもテレビで見る紅乃さんってドラマの中の紅乃さん。だったんで」
『……』
「すみません！余計なこと言いました！本当にすみません！忘れて下さい！」
『いえ…でもそうですよね、ドラマで見てくださっている方からしたら変かも』
「変だなんて！全然良いと思います！」
『…ありがとう…ございます…？』
「ハハハ！…あ！すみません…！けど疑問系なのがすごい意外というか…」
『もうよく分からなくなっちゃいました…フフッ』
「……良かった！元気になったみたいですね！」
『ありがとうございます、佐久間さんのお陰で楽になれました』
「僕も紅乃さんと初対面でしたけどこんなに話せるなんて思ってなかったので貴重な経験ができて嬉しかったです！今回のことは2人の秘密にしませんか？お互いのためにも！」
『フフッ…そうですね、でも今度お会いした時に何かお礼をさせてください』
「えぇ⁉︎全然こんなお礼されるようなことなんかしてませんから！」
『…分かりました、では次は私が佐久間さんの何か話を聞きます』
「お！やった！…でも本当に良いんで！……それじゃ、そろそろ帰りましょうか！結構夜遅いですし、タクシー呼びますね」
『……そうですね、お互いの今後のためにも』
「はい！ちょうど、うちの目黒と渡辺がお世話になっていますよね！これからもよろしくお願いします！」
『いえ、こちらこそです』
「それじゃ！お気を付けて！」
『お先に失礼します』
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作者名：kiko | 作成日時：2023年12月11日 19時
